メール(メルマガ)配信システムとは、機能と選択のポイントを詳しく解説[初心者&シニア向け]
メールマガジン(メルマガ)を配信するためには、メールー(メルマガ)配信システムを利用する必要があります。この記事では、メール配信システムの役割と、配信システムでできることをわかりやすく解説しました。またメール配信システムを選ぶためのポイントを初心者向けに紹介しています。
メール配信システムとは(メルマガスタンドとも言われます)、登録されているユーザーのメールアドレスに、1通のメールを一斉に配信したり、あらじめスケジュールの組まれた一連のメールを順番に配信したり、そのほかにもメールマガジンを運営するために便利なツールを備えたシステムです。
通常のパソコンで利用しているメーラー(メールを送受信するためのソフト)では、多量の宛先に一斉送信したり(ある程度はできますが、1,000や10,000を超える数となると厳しいです)、1連の複数のメールを予約配信する機能も得意ではありません(手動ではとてもできない作業です)。
メール配信システムには数多くのサービスが存在し、有料版だけではなく無料で利用できるものもあります。これらのサービスと契約することにより、用意された便利なメルマガ運用のための機能を利用することができます。
メルマガ(メールマガジン)とは
まず、メルマガとはについて、解説します。
こちらの記事を一読ください。
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■メルマガ(メールマガジン)とステップメールの基本をイラストで解説
メールマガジンの役割
メールマガジンは単なるお知らせメールではありません。お客さまとの関係を構築し、信頼と実績を積み上げるための有効なツールです。
メールマガジンには色々な配信方法がありますが、なかでもその効力を発揮するのが「ステップメール」という手法です、以下に一般的なステップメールの例を図解しました。
ステップメールは、お客さまから「メルマガ登録」「問い合わせ」「商品購入」など、何らかのアクションが起こった時を起点に配信が開始されます。
<ステップメールの例>
このように、複数のメールに一連の役割とストーリー性をもたせて配信します。顧客の疑問点や不安点を解消しつつ、販売元の信頼も獲得しつつ、商品の必要性とそれがもたらす快適性をアピールしつつ(となんだか欲張りですが)、これらを押し付けがましくなく盛り込むのです。
優れたステップメールは、成約率が高く。優秀な営業マンに匹敵する役割を担います。
メール(メルマガ)配信システムでできること
では次に、一般的なメール(メルマガ)配信システムでできることを紹介します。勿論無料や有料の違い、各サービスの中でも登録コース(値段)による違いはありますが、初めてメルマガを使う初心者の段階で備えて置いて欲しい機能(必要最低限な機能)に絞って解説します。
登録フォーム作成機能
メルマガの登録フォームとは、お客さまがメルマガに登録するための情報を入力して登録申し込みするためのフォーム(申し込み画面)です。
入力項目(名前・生年月日・住所 など)や、項目の条件(全角のかな・半角英数・文字数)などを設定し、エラー時の対応方法を決めて設置します。メルマガ登録フォームの作成機能とはこれらのフォームが専門知識がなくても、視覚的な操作で作成できる機能です。作成したフォームはLP(製品案内や購入を促すためのホームページ)やブログ内に設置できます。
*設置方法や設置形態は各サービスにより異なります。
自動登録機能
ユーザーが、ブログやその他の媒体でメルマガ登録のフォームから登録操作をすれば、メールシステムにそのデータが自動的に登録される機能です。登録内容はフォームで入力された、名前やメールアドレスなどですが、その他にも登録日時や登録時のIPアドレスなどが記録されることが一般的です。
なので、利用する側はフォームの入力内容を手動でシステムに入力し登録する必要はありません。
またあらかじめ用意しておけば、登録と同時に自動返信用のメールが配信され、さらに準備したステップメールの配信が開始されるので、手動での対応はほぼ発生しません。
ステップメール配信機能(シナリオ配信)
メルマガ配信システムを使う上でもっとも利用頻度の高い(または利用する価値のある)システムです。
*あくまでもりんごの個人的意見ですが、この機能があるから専用システムを使うと言っても過言ではありません(^^)。
ステップメールの機能に関しては、前述したイラストを参照ください。
ステップメールとは、ユーザーの「商品購入日」や「資料請求日」、などを起点にしてあらかじめ作成しておいた一連のメールを送信するシステムのことです。
このため、ステップメールには配信設定をするスケジュール機能、起点とした日を元に◯日後にどのメールを配信するかを設定できる機能があります。
またメルマガの登録方法も、顧客からのアクション(「ユーザー登録」、や「資料請求」など)で自動的に配信が開始されるシステムが用意されています。
メールの中には商品の詳細説明やデモンストレーションのサイトへのリンクが貼られ商品購入に繋げます。
ステップメールの目的と役割
■新規ユーザーに対し信頼を築く、
■商品への関心を高める、
■購入(入会)につなげる、
■既存ユーザーに再購入を促す、
など、売り上げや成果に直結する役割を担っています。
分岐メルマガ配信機能(クリック分岐機能)
「分岐メルマガ」または「クリック分岐」と呼ばれる機能は、読者がメール内のURLをクリックすることで、別のメルマガへ登録されそのメルマガが配信されるようになる機能です。
つまり、ある情報に特化した専用のメルマガが読者自身が該当のメルマガの配信を希望した場合にのみ送られることになります。
運用方法としては、読者の関心別に数種類のメルマガを用意しておき、配信登録のためのURLをメール内に設置します、読者は自分の興味のあるメルマガを選び配信申し込み(登録)をすることができます。(専用メルマガは本コースのメルマガとは別に配信される場合が多いです)。
また、イベントや個別のセミナーなど、関心がある人のみに情報を提供する場合にも利用されます。
またこれらの専用メルマガは、興味がなくメルマガ配信を希望しなかった人には送られません。
一般的な仕組みは以下です
分岐メルマガの仕組み
1、用意された登録操作で、ステップメール(本コースのメルマガ)が配信スタート。
2、そのステップメールの何通目かで別のメルマガの追加配信を選択する。または、最終メールで今後の配信内容の選択肢を選んでもらう(操作は読者がメルマガ内の案内URLをクリック)。
3、2のメールで読者が配信を選択(URLをクリック)後、分岐用に準備したステップメールが配信される。
*メルマガシステムの中では「別メルマガ」に自動的に登録がされる
4、読者は自分の選んだステップメールを受け取る。
*これらの仕組みは、メール内のURLをクリックするだけで「すべて自動」でおこなわれる。
*読者が改めて、名前やメールアドレスを入力する必要はない。
このシステムの利点は、何と言ってもマーケティング上、より絞り込んだターゲット向けに情報が流せることです。情報の提供の仕方も積極的に強く勧めるスタンスをとることができます。
また読者側も、自分の意志で選択した手前があるので、メールの開封率も高く提供される情報への関心度も高いです、勿論購入(成果の出る)確率も高くなります。
メルマガ配信停止機能 (メルマガの解除機能)
メルマガには必ず読者が自ら配信停止を行うことができる機能を儲けることが義務付けられています。読者はいつでも自分の意志でメルマガの配信停止を行うことができます。
通常は、メールの最後等に「このメルマガの解除はこちら」などの表示で、解除手続き画面へのURLが明記され(または文字にリンクが貼られていて)、メルマガの配信解除画面へ誘導されます。メルマガの配信解除画面では「配信停止」の手続きがわかりやすく示され、スムーズに配信停止手続きを行うことができるよう準備されています。
メルマガシステムでは、この配信停止手続きが用意されていることが必須です。
本文への各種自動入力機能
メルマガには、各種の自動入力機能が用意されいます。ここに記載した機能の他にもたくさんありますが、以下の内容は是非(必ず)必要です。
名前の自動入力
「〇〇さん」の〇〇の中に、ユーザーの氏名(「姓」や「名」その両方)を自動で入力する機能です、メールの中に決められた定型文字([%name%]など)を入力することで、ユーザー毎にそのユーザーの名前が入力された文章になります。
「あなた」や「みなさん」と行った一般的な表現より、読者に対して訴えかける力が強くなりますし、また親近感を持ってもらうためにも有効な方法です。
メルマガの基本は「1対1」です、多くの人に呼びかける表現は使用せず個人に向けて伝える文面を書くよう工夫することが重要です。そのためにも名前の自動入力機能は欠かせません。
定型文の挿入
毎回記載する挨拶文や、案内文をあらかじめ登録しておいて、指定したコードを入力することでその定型文が記載される機能です。セットした定型文を直すだけで、全体のメール内の文章を一括で操作できることが魅力です。
効果測定機能
ステップメールシステム同様、メルマガシステムを使う上での最重要機能と言っても過言ではありません。
読者がメールを開いて見たか?
メール内のURLをクリックしたか?
目的のサイト(URL)を表示させたか?
メールの到達がエラーになっていないか?
などのアクションや結果を測定する機能です。
測定は、読者個人ごと、設定したURLごと、日付ごとなどなど、メルマガシステムによって様々な分析機能が用意されています。メールは送信したら最後ではありません、これらをしっかり分析し目的の成果が出るよう日々改善が必要です。
なぜなら、URLがクリックされていないなら、メール本文の改修が必要ですし、URLがクリックされサービス内容のLPが表示されいるにも関わらず購入がないのであればLPを改修する必要があります。このように、どの部分へのテコ入が必要かをしっかり見極めながらの対策が欠かせません。そのための重要な機能です!
メルマガ効果測定に重要な指標
- 開封率
- クリック率
- コンバージョン率(成約率)
- メールの到達率
アンケート送付機能
読者の意向や、興味のある無しは推測ばかりではなかなか真意を測ることはできません。一番確かな方法は読者に直接聞いてみることです(^^)。
そのための便利な機能がアンケート送付機能です、あらかじめ用意したアンケート項目へ誘導し、回答を送ってもらいます。回答の内容を集計したり分析したりできる機能を持つものもあります。
一般的な仕組みは以下です
アンケートの仕組み
1、あらかじめアンケートを作成し用意しておく。
*項目の選択式がおすすめ
*アンケート数は少なめに
*項目の内容は迷わず回答ができるよう工夫する(曖昧な答えを用意しない)
2、ステップメールの何通目かで(早めが有効)アンケートの依頼をし、専用のURLを記載する(操作は読者がメルマガ内の案内URLをクリック)。
3、2のメールで読者がアンケートを選択(URLをクリック)時、アンケートの画面が表示される。
4、読者は自分の選んだ回答を記入してアンケートを送信する。
5、メルマガシステムがそのアンケート結果を集計し、わかりやすく表示してくれる
*プレゼントやポイントを用意して、自動的に読者に付与されるシステムもある
*これらの仕組みは、メール内のURLをクリックするだけで「すべて自動」でおこなわれる。
*読者が改めて、名前やメールアドレスを入力する必要はない。
このアンケートに、回答のお礼でプレゼント等を用意することによって、その受け渡しを通じて関係が深まるチャンスにもできます。その意味でもアンケートはメルマガ初期に入れるとメルマガからの離脱率を抑える効果も期待できます。
*メルマガ離脱とは=メルマガ解約率もさることながら、メールを開封しなくなることも含められています。
LP(Landing Page)の作成機能
LPとはランディングページ(Landing Page)と呼ばれるもので、本来の意味は検索結果や広告などを経由して訪問者が最初にアクセスするページのことです。訪問者がホームページに着地する(land)ページということからこの名前がつきました。略してLPとも呼ばれます。ただし、この定義は広い意味(広義)のランディングページ(LP)のことを指しています。
ランディングページ(LP)には、上記の意味とは別に、狭い意味(狭義)のランディングページ(LP)が存在します。それは、訪問者のアクションを誘導することを目的とした縦長レイアウトのページのことです。
メール内のリンクをクリックしたら、ある特定の商品の紹介をしたページが現れ、その途中や最後に商品購入用のボタンが用意されてる。(よく見るアレのことです)、一般的にランディングページ(LP)というと、この狭義のランディングページを意味することが多いです。
メルマガシステムに備わっているランディングページ(LP)の作成機能も、狭義のランディングページ(LP)を作成する機能のことです。 主なLPの特徴としてあげられるのは以下のようなものです
LPの特徴
■縦長のレイアウト(サイドバーなどがない)
*色々な情報や、購入への動機づけをするため長くなる場合が多いです
*他の要素は不要(無いほうがいい)ため、サイドバーなどは用意せず、他の情報表示も設置しません。
■他のページへのリンクがない
*途中でページから離脱することを防ぐためリンクを貼ることはしません
■購入申し込みやお問い合わせの、アクションのボタンがある
*LPの目的はアクションを起こしてもらうことなので、そのためのボタンが用意されています。(ボタンはLP内に数回設けられます)
メルマガとLPは連動させて設置することが一般的です、したがってメルマガを運用する上でLPの作成は必須です。LP作成専用のシステムやアプリケーションも沢山ありますが、メルマガにLP機能が備わっていることは、別途にLP作成専用のアプリケーションを用意する必要もなく、またメルマガからの連携も設定しやすいのでとても便利です。
メール配信システム(メルマガスタンド)選択のポイント
上記のメルマガに必要な機能なども考慮して、どんなメルマガスタンド(メール配信サービスを提供する業者)を選ぶべきか、そのポイントをあげて見ました。
メールの到達率が良い
メルマガ配信を行うにあたって、「メルマガがちゃんと届くか」ということはとてもに大事です。当然のように思われることですが、メール配信システムによっては「迷惑メールに振り分けられる」「メールが遅延する」「メールが届かない」ということが起きる場合があります。100%の到達率は難しくてもなるべく到達率(配信したメールが相手に届く率)の高いメルマガスタンドが好ましいです。
各メルマガサービスは、サービス提供前に登録者の審査を行い、迷惑メールを大量配信するなどの悪質なユーザーの登録を除外するよう努力しています。それはそのような悪質なユーザーが一人でも存在すれば、同じメルマガシステムを利用する他の利用者のメルマガも「問題あるメルマガスタンドから配信されたメルマガ」と認識される可能性があり、メールを受け取るサーバーから迷惑メールとして扱われることになってしまうからです。つまりメールの到達率に悪影響を与えることになります。
メールの到達率に大きく関係するのが、単独サーバーなのか、共有のサーバーなのかという点です。おすすめは単独サーバーですが両者の特徴(メリットとデメリット)をまとめました。
単独サーバー
自分だけで、サーバーを占有して使用します、メリットは他の人の利用の影響を受けないので遅延や意図しない迷惑メール判定をされる危険性が少ないことです。デメリットは一つのサーバーを一人で使うため利用料金が高くなることです。ただし、メールの到達率を考えると断然単独サーバーの方が有利です、可能な限り単独サーバーのサービスを利用するようにしましょう。(理由は以下の共有サーバーの記載にあるように、共有している他のユーザーが迷惑メールを送信すれば、サーバーの共有者全員が迷惑メールの送信者と判断されてしまう可能性が高いです。迷惑メールの送信サーバーと判断されると送信されたメールも当然迷惑メール扱いされ読者の元に届きません。その点単独サーバーではこのように他人の迷惑行為が自分に及ぶことがないため、メールの到達率がよいのが特徴です)
共有サーバー
共有サーバーとは、文字通り複数人で一つのサーバーを共有することです。メリットは利用料金が安価になることですが、共有者の中に迷惑メールを送信する人が居た場合共犯扱いとなりそれ以外の人が送ったメールまで迷惑メールとして扱われてしまうデメリットがあります。つまりメールの到達率が下がります。
ニーズに合った機能を満たしている(要らない機能は省く)
メール配信システムは、有料&無料を含め沢山あります。高機能のメルマガスタンドが良いにこしたことはありませんが、その分費用も高くなります。メルマガスタンドは自分の利用目的に合った機能を揃えているものを選びましょう。
そのためには、自分のメルマガ運営にとって必要な機能を決める作業が大切です。つまるところ、メルマガを運営する目的をしっかり決めることが出発です(^^)。
セキュリティ対策がしっかりされている
個人での運営でも、読者や商品を購入してくれるユーザーを思うと、セキュリティ面での安全性は大事です。名前やメールアドレス等を含めた個人情報を扱うことになるため、情報漏洩や不正アクセス等のトラブルが起きると大変なことになります。セキュリティに力を入れているかどうかは、メルマガシステムの信頼性を確認するうえでのとても大切な項目です。
サポート体制
初心者がメルマガを運営する上ではサポート体制はとても大事です。
■マニュアルはわかり易くしっかり整備されているか、
■トラブル時やわからないことの相談はできるのか、
■相談した時の答えは迅速に返って来るのか、
など、メルマガのサイトの説明を確認したり、既存の利用者の感想などの情報をネットでしっかり調べてみることが大事です。
費用(料金)
メール配信システムの料金はサービス業者によりかなりバラつきがあります。また、同じサービス業者内でも提供されるサービス内容や、配信数により異なるコースが用意されており、勿論料金も異なります。無料のメルマガスタンドもあります。
値段の安いサービスを選びたいところですが、今まで記載してきた項目と照らし合わせて、必要なシステムやサービスを選択し、安全面や有効な運用を確保することが大切です、そのためそれなりの投資は必要です。
ただし、運用上必要のないサービスまで加えた高い料金を払う必要もありません。
料金比較をする場合、以下の項目を今一度確認しながら選ぶことが大切です。
■単独サーバー利用か
■メールの到達率は良いか
■必要な機能は満たしているか
■セキュティ対策はしっかりしているか
■サポート体制は自分にあっているか
最後に
メール(メルマガ)配信システムについて、利用できる機能やメルマガスタンド選択のポイントについてお伝えしましたが、その便利さや活用のイメージを持っていただけたでしょうか。
動画やSNSでの情報発信が盛んになり、メルマガ(メール配信)での情報配信はもう古いなど言われることもありますが、りんごの実感としては
いやいや、メール(特にステップメール)の威力はまだまだ凄い と感じています。個別配信、一斉配信を問わず、自分のビジョンを伝えたり、行動を促したり、商品紹介をしたり、画のないテキストのみの文面を使うことがほとんどですが、その言葉の持つ威力、思いを届ける力を日々感じています。
是非、あなたのビジネスにメール(メルマガ)配信を取り入れて、その成果を手にしてください。
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